創世記9章 契約の虹

仙台

大洪水の後、ノアとその家族たちは一年ぶりに地に降り立ちます。
そしてまず、神様は彼らを祝福されました。

「生めよ、ふえよ、地に満ちよ。地のすべての獣、空のすべての鳥、地に這うすべてのもの、海のすべての魚は恐れおののいて、あなたがたの支配に服し、すべて生きて動くものはあなたがたの食物となるであろう。さきに青草をあなたがたに与えたように、わたしはこれらのものを皆あなたがたに与える」。

創世記9章1-3節


大洪水の前までは、人は青草を食べていた。つまり、みんなベジタリアンだったのですね。
しかし神様は、これから後、すべて生きて動くものはあなたがたの食物となると言われるように、肉を食することが許されます。

しかし!しかし!しかし!

「しかし肉を、その命である血のままで、食べてはならない」。

創世記9章4節


命である血を含んだまま食べてはいけない、と神様は言われました。

」と訳されている単語の原文は「ネフェッシュ」、正確には「」です。生き物の肉がまだ魂と結ばれている状態で食べてはいけない。血は魂に属している。生き物の血には魂が宿っているから、血を抜いてから食べなさいと命じらたのですね。

ユダヤ教の食事規定に従うレストランやスーパーでは、血抜きの肉が提供されています。その由来はここにあるわけですね。
血抜きの肉の味は・・・ぜひイスラエルに行って味わってみてください!


さらに神は言われた、「これはわたしと、あなたがた及びあなたがたと共にいるすべての生き物との間に代々かぎりなく、わたしが立てる契約のしるしである。なわち、わたしは雲の中に、にじを置く。これがわたしと地との間の契約のしるしとなる」。

創世記9章12節


神様は、ノアやノアの子孫、そして全ての生き物との間に契約を立てます。その契約の内容は、地を滅ぼすような洪水を二度と起こさない、という約束でした。
その契約のしるしとして、「雲の中に、にじを置く」と言われます。神様は言葉だけの契約ではなく、しるしをもって契約を表されようとしました。

でもそれは、いったいどんな虹だったのでしょうか。

ここでは虹を「雲の中に置く」と書かれています。両端が地上と繋がって弧を描く虹とは違い、雲の中に現れる特殊な虹がありますよね!?
瑞雲と呼ばれる、五色の雲が空に現れる現象があるということを聞いたことがあります。それは、めでたいことの前触れ、兆しとして現れるとも信じられているそうです。

滅多に見ることができない雲の中の虹。でも神様はそれを民に見せて、二度と洪水は起きないと約束されたのですね。ノアたちはこれをみて、きっと大きな希望を感じたのではないでしょうか。

東日本大震災が起きた後、全国各地から中高生たちがボランティアで片付け作業に来ました。悲惨な街の状況を見て大きな衝撃を受けましたが、昼食時に空を見上げると、なんと瑞雲が出ていたのです! それを見た人たちが、この創世記9章の「契約のにじ」を思い出したと言っていました。

それは、神様が見せてくださった、東北への希望の虹だったと思います。

皆さんも瑞雲を見たことはありますか?
それは、良きことが起きるしるしの虹かもしれません。

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