出エジプト記12章

出エジプト記の話

今日は出エジプト記12章です。
この章は長いので2、3回に分けて書きます。
それだけ内容が濃い箇所であります。

この章では、「過越し」と「エジプト脱出」
ということがテーマになっています。
この内容に因んだ祭りが
ユダヤ教の三大祭りのひとつ「過越しの祭り(ハグ・ぺサハ)」であり、
今日のイスラエルでも毎年祝われています。
キリスト教にも関連してくる馴染みのある祭りですね。

最初のテーマ「過越し」について

あなたがたはイスラエルの全会衆に言いなさい、
「この月の10日におのおの、その父の家ごとに小羊を取らなければならない。
すなわち、一家族に小羊一頭を取らなければならない」
(3節)

ここに出てくる「この月」というのは、
現在のユダヤ暦でいう「ニサンの月」を指します。
そのニサンの月の10日目に供え物としての子羊を用意します。

そして、
この月の14日まで、これを守って置き、
イスラエルの会衆はみな、夕暮にこれをほふり、
その血を取り、小羊を食する家の入口の二つの柱と、
かもいにそれを塗らなければならない。
(6-7節)
と神様は指示をします。

それは何のためなのでしょうか?

その夜わたし(主)はエジプトの国を巡って、
エジプトの国におる人と獣との、すべてのういごを打ち、
またエジプトのすべての神々に審判を行うであろう。
わたしは主である。
その血はあなたがたのおる家々で、
あなたがたのために、しるしとなり、
わたしはその血を見て、あなたがたの所を過ぎ越すであろう。
(12-13節)

過越の祭りの由来は、
「ういごを打つ」という最も厳しく残酷な災いから、
神様が愛する民を守るために、
その目印として入り口の柱とかもいに血を塗らせた。
その血が塗られていた家を見て、
その所を過ぎ越していった。
そしてイスラエルの民の家は守られた。
そのことを記念し、記憶するために
過越の祭りは毎年お祝いされています。

疫病という災いに悩む現代において、
「ステイホーム」が推奨されています。
このような時だからこそ、神様があらゆる災いを過ぎ越させ、
この家を守ってくださいと祈ることが大事だと聖書は教えようとしているのかもしれません。

そのような未来が必ずくると予測してか、
12章にはこのような一文がありました。

もし、あなたがたの子供たちが「この儀式はどんな意味ですか」と問うならば、
あなたがたは言いなさい、
「これは主の過越の犠牲である。
エジプトびとを撃たれたとき、
エジプトにいたイスラエルの人々の家を過ぎ越して、
われわれの家を救われたのである」。
民はこのとき、伏して礼拝した。
(26-27節)

過越の祭りについては、以下のサイトをご覧になってください。
https://myrtos.co.jp/info/judaism03.php#Q12

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