今週の聖書(パラシャット・シャブア)
1月31日(日)〜2月6日(土)
出エジプト記18章1節〜20章23節
今週のエテロとはモーセの舅のことです。
エテロは神がイスラエルの民を
パロの圧政から救い出されたことを聞き、
モーセの妻、二人の子供達ゲルションとエリエゼルを
連れてシナイ山の麓にいたモーセを訪れ、
イスラエルの神を讃えます。
ユダヤ人でない人物がイスラエルの神を
讃えたのはこのエテロが最初でした。
しかしモーセがイスラエルの民が持ち込んでくる
様々な問題を処理する激務を目撃して助言します。
小さな問題は十人の長、五十人の長、百人の長、
千人の長に任せ、大きい問題はモーセが処理して
負担を軽くするように言い、
モーセは快くこれを受け入れますが、
事の大小と関係なく難しい問題はモーセが
処理することにします。
何といってもこのパラシャ―で大事なのは十戒です。
神はシナイ山頂でイスラエルの民が神の声を聞き、
その教えトーラーを行うようにと十戒を授けます。
その時、稲妻と雷のため全山煙ったとあります。
第一の戒めは憲法の前文のような最も大切なもので
「私はあなたの神、あなたをエジプトの地、
奴隷の家から導き出した者である」とあります。
普通、私はヘブライ語で「アニー」ですが、
ここでは「アノヒー」と書かれていて
特別に「私こそは、奴隷状態であったあなたを救い出した者だよ。
忘れないでほしい」との父親が子供に話しかけるような
優しい愛情が読み取れます。
だから第二の戒めは他の神を神とはしてほしくはないとなります。
第一から第五まではエジプトから贖い出した神のことですが、
第六から第十までは、神以外の社会や隣人についてです。
父と母を敬え、殺してはならない、姦淫をしてはならない、
盗んではいけない等どれをとっても、三千年前に与えられたとは思えない、
コロナ禍の今こそ最も必要とされる戒めではないでしょうか。
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