出エジプト記8章

出エジプト記の話

今日は出エジプト記8章です。
エジプトへの災いがバンバン続きます!
ナイル川を血で染めた後、
次なる災いはかえるの大量発生です。

アロンが手をエジプトの水の上にさし伸べたので、
かえるはのぼってエジプトの地をおおった。
(6節)

これをみたエジプトの魔術師らは秘術をもって同じように行います(7節)・・・って、
これではさらに蛙がエジプトの地に増えてしまいますよ!
何してるんですか、魔術師たちは・・・。

大量発生したのはかえるだけではありませんでした。
次にエジプトを襲ったのは、ぶよの大量発生!
地のちりを打ってそれをぶよにしたというので、
相当な数のぶよがエジプト全国に発生したことになります。
またまた魔術師たちも対抗して、ぶよを出そうとしますが、
彼らにはできませんでした。(18節)
ある意味良かったですよ。

それでもパロはイスラエルの民を去らせようとしません。
そして次なる刺客はあぶの群れ!

ここは、
おびただしいあぶが、パロの家と、その家来の家と、
エジプトの全国にはいってきて、
地はあぶの群れのために害をうけた。
(24節)
と記されています。
もしこの時代にエジプト人として生きていたら、
どんな気分だったんでしょうね・・・
想像するだけで怖くなります。

さすがのパロも参ったのか、モーセとアロンを呼び寄せ、
あなたがたは行ってこの国の内で、
あなたがたの神に犠牲をささげなさい。
(25節)
と告げます。

しかしモーセは、3日の道のりほど行った
荒野で犠牲を捧げることが、
神の命じたことだ、と訴えます。

それでパロは、
わたしはあなたがたを去らせ、荒野で、
あなたがたの神、主に犠牲をささげさせよう。
ただあまり遠くへ行ってはならない。
(28節)
と言いました。

今までモーセは神様から一方的に指示を受けて、
それに従って行動していました。
蛙が発生した時には、
エジプトから蛙を取り去るように主に願ってくれ!
というパロの頼みを聞き入れて、
モーセはそのことを「主に呼び求め」ます(12節)。

しかし、次にパロに呼び出された時には
モーセの立ち振る舞いが変わっていました。
次こそはイスラエルの民をエジプトから解放させたい、
だからこそモーセはあぶをエジプトから取り去るようにと
主に向かって祈願」します(30節)。

ちなみに原文で比較してみるとこうなります。

וַיִּצְעַק מֹשֶׁה אֶל־יְהוָה(モーセは主に呼び求めた)12節

וַיֶּעְתַּר אֶל־יְהוָה (モーセは主に祈願した)30節

日本語ですと小さなニュアンスの違いかもしれませんが、
ヘブライ語ですと、30節ではモーセが強く神に懇願したと読めますね。

神様からの指示待ちのモーセではなく、
少しずつモーセの感情が行動にも言葉にも
出てくるようになってきているのが読み取れますね。
何とかしてイスラエルの民を助けたい!
試練に直面して初めて指導者としての自覚と責任が
芽生えていったのかもしれません。

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