出エジプト記14章

出エジプト記の話

今日は出エジプト記14章です。
ついにイスラエルの民がエジプトを脱出し、
紅海までたどり着きます。

しかし、去らした民に対する考えを変えたパロは、
戦車を整え、みずからその民を率い、
また、えり抜きの戦車六百と、
エジプトのすべての戦車およびすべての指揮者たちを率いて

追いかけました(6、7節)。

パロが近寄った時、
イスラエルの人々は目を上げてエジプトびとが
彼らのあとに進んできているのを見て、非常に恐れた。
(10節)
とあることから、
迫ってくるエジプトの軍勢を見てイスラエルの民は怯えます。
そして、モーセに訴えました。


なぜわたしたちをエジプトから導き出して、こんなにするのですか。
荒野で死ぬよりもエジプトびとに仕える方が、
わたしたちにはよかったのです。
(11、12節)

ここまで民を先導してくれたモーセに対して、
その一言はないでしょ・・・と思わなくもないです。
でも、目の前には海、後ろにはエジプト軍、
もうどこにも逃げ道がないと思ったら、
はけ口は指導者モーセしかいないんですよね。

しかしモーセは、かつてのオドオドした指導者とは別人のように、
怯える民を勇気づけます。


あなたがたは恐れてはならない。
かたく立って、主がきょう、あなたがたのためになされる救を見なさい。
きょう、あなたがたはエジプトびとを見るが、
もはや永久に、二度と彼らを見ないであろう。
(13、14節)

そして、
モーセが手を海の上にさし伸べたので、
主は夜もすがら強い東風をもって海を退かせ、
海を陸地とされ、水は分かれた。
イスラエルの人々は海の中のかわいた地を行ったが、
水は彼らの右と左に、かきとなった。
(21、22節)

この後は、皆さんもご存知のように、
イスラエルの民が航海を渡り終えた後、
海の水はエジプト軍の上に流れ返らされ、滅びていきます。

この章では、面白い伝説がいくつかありますので、
よかったらこちらの動画をご覧になってください。
https://www.youtube.com/watch?v=3fGfXBOv3jU&t=10s

今年の過越の祭(除酵祭)は明日、3月27日から始まります。
その日、イスラエル人の90%以上が、
家族で食卓を囲んで「セデル」(過越の祭の最初の晩餐)を盛大に行います。
そして、「ハガダー」と呼ばれる
出エジプトの故事が詩や祈りとともに描かれた冊子を読みながら、
先人たちがとおった贖いの奇跡を追憶します。

私もイスラエル滞在中は、毎年ユダヤ人の家庭に招かれて、
「ハガダー」を読みながらお祝いしました。
お酒もいっぱい飲みながら、
朝方まで語り合っていたのがとても懐かしいです。
このコロナ禍で行われる民族解放のお祭り、
きっと、一日も早く世界中が囚われから解放され、
自由となることを祈願する一夜となるのではないでしょうか。

写真は、友人宅に招かれた時のセデルの食卓です。
紅海をイメージした青いテーブルクロスの上に茶色い道が敷かれ、
その上を歩くイスラエルの民。後方で倒れいるのはエジプト軍なんですかね?

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